黒塚古墳から34面の鏡が出土
黒塚古墳から34面の鏡が出土
卑弥呼の鏡の管理者が眠っている?
「黒塚古墳」は全長130mの前方後円墳。平成10年(1998)の調査で、石室から33面の三角縁神獣鏡と画文帯神獣鏡1面、刀、剣、ヤリ、鉄鏃など計170点を超える武器や工具類が発見されました。マスコミでは「卑弥呼の鏡発見」と大騒ぎとなりました。
景初3年(239)6月、女王卑弥呼は大夫・難升米(なしめ)と都市牛利(としごり)を、帯方郡を経て中国魏の都「洛陽」まで使節として派遣しました。魏の明帝は、卑弥呼を「親魏倭王」に金印紫綬を仮し、銅鏡100枚などを贈りました。
この銅鏡こそ三角縁神獣鏡であり、京都府木津川市の「椿井大塚山古墳」から出土した37面の鏡とともに「邪馬台国畿内説」の根拠の一つとなっています。
女王卑弥呼を支えた大夫・難升米は、その後も、邪馬台国の外交の責任者として活躍します。邪馬台国と狗奴国との戦闘が激化した正始8年(247)には、帯方郡から使者張政は、詔書と黄幢(錦の御旗)を、わざわざ難升米に手渡しています。黒塚古墳から出土した鉄製品には、繊維が絡んで残っていることも分かっており、黄幢の一部では? そうすると「黒塚古墳は難升米の墓ではないか」と想像をかき立てられます。
【アクセス】
黒塚古墳展示館/天理市柳本町1118番地2
JRまほろば線「柳本」駅、東へ徒歩5分  
https://www.city.tenri.nara.jp/kakuka/kyouikuiinkai/bunkazaika/1391486590155.html

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